タイ通信 2010年3月号
今回はタイの公害問題の話です。
タイのラヨン県にある工業団地「マプタプット」で昨年公害訴訟があり、裁判所は、この地区を汚染管理区域に指定するよう命じました。
マプタプット地区は重化学プラントと居住区が隣り合わせで立地していて、大気汚染が原因での呼吸器系疾患など大きな住民被害が出ています。
1997年から日本の四日市のような状態だったそうです。
この判決により、新しく計画されていた76件のプロジェクトのうち65件のプロジェクト(1兆円相当)が一時凍結となりました。
その中には日本企業も含まれています。
事態を重く見た日本貿易振興機構(ジェトロ)は、アピシット首相やタイ工業大臣を招いて、下記の題名で緊急セミナーを開催しました。
私も参加しました。写真はその時のものです。

日本人・タイ人全部で300人以上の人で会場が埋まっていました。
日タイ同時通訳でセミナーは進行しました。

公害問題でのこのような判決は今回が初めてです。
日本の1960年代の公害問題同様、社会や意識が大きく変わっていく転機です。
タイは先進国に比べて各工業団地の排出基準はゆるく設定されています。
排出基準が厳しいと工場建設のコスト増となり投資意欲が減退します。
経済成長を望むタイとしては難しい問題に直面しています。




